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じゅりちゃんが北京に来たのは清明节の連休だった。うちの子も一緒にお昼を食べて、その後はダンナに迎えに来てもらって、子どもをアトリエに連れて行ってもらった。今年初めての「夜うちに帰っても子どもがいない」日。解放感より「宿題ちゃんとやってるかな」が気になっちゃってよくない。
翌日も学校はないし、子どもはダンナに任せて(その実じじばばが面倒見る。ヤツは正午起床なんだから朝ご飯を作るわけがない)、じゅりちゃんにできるだけつきあうつもりだった。ところが娘から電話が来て、「数学の宿題忘れちゃった」。はっ?それは届けろということ?もー、だから家が二軒あるっていうのはイヤなのよ。これまでもたびたびあった。週末にアトリエに行く。「宿題忘れた!」。宿題がたくさんある中の一つを市内に忘れる。このとき私は子どものうっかりさがイヤになるのではなく、家が二つもあることに憎悪を抱く。 忘れたら市内に早く戻ってくればいいんだけど、ダンナはダンナでアトリエに夕方客が来るとか、たいてい早く戻れない。 「犬見たいな」。犬を失い、「新しい犬を買った」ってダンナは言った。宿題よりも、犬見たさで(おいおい)、アトリエに行くことにした。 首都博物館から一旦帰宅し宿題を手にして、大望路へ。ダンナの車でなく、何度か一人で長距離バスに乗っているので、バス乗り場はわかっている。何番の路線か覚えてなくてダンナに電話すると、「大望路じゃない。大北窑南」。私知ってるよ。大北窑南からも行けるしし、ここからも行ける。だけど、何番かわからない。「大望路からは何番?」、「オレはバスに乗らないから知らない」、「いいよ。自分で探す」。938か930のはず!と、ずいぶん探したが、一つもない。バス停が変わっているとしか思えない。1年以上長距離バスに乗ってないしな。 もーーーー!早く宿題届けたいのに!運悪くバスのカードは0.4元しかない。チャージもしなきゃ。地下鉄の駅に行き、切符売り場はここだ!と思ったら、東じゃなくて西にしか売ってなくて、そこへ行くと、長蛇の列。 なんだか一人でぷりぷり怒って、バス乗り場まで徒歩10分をタクシーに乗り、建外SOHOで降りる。ダンナが教えてくれた808を探すと、もうどれがどれだかわからないほどの混雑ぶり。最後尾らしい人に「808吗?」と確認すると、「809」と言う。やっと808を探し並ぶ。私の前後は、というか、みーんな荷物が多いし、服のニオイはするし、北京駅からそのまま出てきたような人民ばかりだ。モデルのようなカッコした私は(誰がよ?)完全に浮いていた。 待てど暮らせどバスは来ない。待つ人は増えるばかり。やっと来たと思ったら、何しろ長距離。みんな立ちたくない。座席がいっぱいになったら、バスのドアが閉まり発車。私は立ってでもいいから早くバスに乗りたかった。私と同じ気持ちの人民が「あんなに空いてるのにバス行っちゃった」と、代弁してくれた。 バスが来ない。時刻表が必要なほどバスが来ない。バスの間隔は20分くらいだったのかな。15分だったかもしれない。でも「一日千秋」だったよ。割り込みする人がいて、「加塞儿」とか「排队」とか言われてもひるまず、秩序が欠けていた。だから余計時間が長く思えた。 二台目が来た。どんどん乗り込むも、人が多すぎて、バスはすぐに私の視界から消え、気が遠くなる。早くこんなところから離れたいよぉ! ずいぶん待って、三台目が来た。乗りたい。どんどん前に進むけど、私の8人くらい前でドアが閉まりそうな雰囲気。私の前の人たちは次のバスを待って座りたい人たちだ。私はバスにまっしぐらで乗り込んだ。後ろのほうに立っている人が数人いたが、前から二番目が一つ空席。そこには黄色いカバーがかかっていて、「老幼孕残病」なんて書いてある。いわゆる「シルバーシート」だ。でも座った。だって誰も座らないから。そしてバスは発車した。 私は堂々と座ってしまう自分より、人民がそういう席を空けるということのほうが驚いた。808というバスは初め結構飛ばして、一つ目でいきなり「通州北苑路口东」に到着。そこで降りる人は少なく、乗ってくる人のほうが多い。そこでわかった。ここで老人でも乗ってこようもんなら席を譲らなきゃならない。だからこの席を避けるのか。道理が見えた。 私はね、ここに座るまでの過程で相当お疲れなのよ。こりゃ、寝たフリしなきゃ。席は譲らん!と意思を固くしていると、老人は一人も乗ってこなかった。思わずガッツポーズ(そんなに嬉しいか?)。 バス停で並んでいるとき写真を撮りたかったけど、撮ったらカメラ盗まれるな、まぢで思った。バス内はそんなに混んでなくて、写真を撮るのも余裕。「通州区の市内はこんなにも都会」を届けたくて撮った写真(左)。 右はいわゆる画家村の入口。 この日着いたのは住んでるほうのアトリエでなく、新しいほうのアトリエ。子ども達は宿題をやっていて、ダンナとじいさんは竹を植えていた。 娘に宿題を渡す。「ママ、本当にごめんね」。かわいい。娘は悪くない(いや、悪いよ)。悪の元凶は郊外に家を建てたダンナかな?いや、あんな人と結婚してしまったアタシかも。 本日の北京語:「加塞儿」。日本語で意味はここ。 PR |
みどりさん、お疲れさまでした。バスに乗るのも一苦労ですね。
地下鉄のカードの加銭も窓口が決まっていてどこでもできるわけじゃないのが困ります。
【2012/04/19 16:47】| | jojo #4fcdaf2bb5 [ 編集 ]
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宿題を置き忘れてママを招き寄せることに成功したお嬢さんと、知ってか知らずか娘の求めに応じ、とり急ぎ通州へのバス車中の人となってしまった母親。素晴らしき母娘(おやこ)のひとつの姿を垣間見たような気がしています。
【2012/04/20 15:27】| | 通州のmasuda #55fe8b2b3f [ 編集 ]
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jojoさん、長距離バスだと一苦労ですね。チャージは「充值」です。列は長いけど、並ぶからいいですよね(要求の基準が低い)。
masudaさん、その実「ママより宿題!」、「宿題より犬!」という母娘関係です。
【2012/04/23 11:33】| | みどり满井游记(袁宏道) #55ffc2c374 [ 編集 ]
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