先週、この冷静が服を着ているようなアタシが息子に怒って、iPhone6ぷら～すを机に叩きつけ、画面にヒビが派手に入った。

　「ママ、これがのび太だったらね。『ドラえも～ん、なんとかしてよ～』『ダメだよ』『お願い、ドラえも～ん』『しょうがないなあ』ってしょうがない顔して直してあげる。あれだから、のび太はダメなんだよ。ドラえもんはよくない！」

  うちの娘、大人しいと思っているでしょ？機関銃のように1人でしゃべり続けることが多々ある。私、1人でゲラゲラ笑っていたよ。ドラえもん批判聞いて。

  6月に京都に旅行へ行く義弟夫妻は広州に住んでいて、娘は北京の寮のある高校に在籍している。北京戸籍がなくて、大学入試は不利だし、それならアメリカの大学へ！とずっと言っていて、実際受かり、この8月からアメリカライフ開始。高一のときから学校で選ばれて、何回かアメリカへ短期留学で行っている。今回の日本旅行で「東京は行かない。大都市は知っているから。香港も行ったことがあるし」。

　初めての日本旅行で東京へ行かないって……。娘が「バカにはもう教えてあげない」（おいおい）。

　日本旅行なんてね、アタシが案内したいよ。でもうちの息子、6月24日から入試。それどころじゃない。高三は卒業するのが早いんだよね。

  息子、大変だよ。受験地獄。地獄は誇張でもないし、比喩でもない。娘の方も大変。受験生じゃないけど、宿題は多い。6時7時に帰宅してすぐ夕食。宿題やって、9時すぎに眠くなる。「5分寝る」。毎日こう言って朝まで寝てしまう。

  翌朝「ママ！なんで起こさなかったの！」「ええ？起こしたよ。はっきり『明日早く起きる』って言ったじゃない！」「覚えてない。私が起きてないんだから、起こしたことにならないでしょ！」いつもこんな会話。

　昨日は「ちょっと横になる」と言った。5分くらいして「ええ？宿題終わってないよね？寝るって言ってないよね」「寝てない」「寝てるじゃない！」「休んでるだけ」。寝ていることを否定する娘。「朝5時に目覚ましかけておくからね」。

　今朝「また寝ちゃったよ」。昨日の会話を伝える。「ええ？全然覚えてない。それは寝言だ」。おいおい！寝言でしっかり受け答えするなーーー！

  北京のバスには近年テレビがついているんだけど、おばあちゃんの知恵みたいなシリーズがあって、この汚れはこう落とすとか、これはこうして再利用するとか、そういう実生活に役に立つ編。先週バスに乗っていたとき見たのは「歯磨き粉で鏡をきれいにする」という技だ。娘、大批判。「あーあ、あんなに出しちゃって。鏡なんてゴシゴシやれば絶対きれいなる。歯磨き粉もったいない。あーあ、あんなに水使って。全然环保じゃない」。

　「ママ、カバン作るやつ見たことある？」「あるよ。ズボンを切って下縫って、紐つけて、カバン」「私が見たのと違うな。Tシャツの袖がないの、なんて言うの？」「ランニング」「それの下を縫って、カバンにするの」「で、持つところは……あっ」「もとからあるじゃん。あれ、重いもの入らないよ。硯とか無理」。さすが書家の娘。硯って……。

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